先日、『鍼灸師が知りたい、漢方と薬膳』セミナーへ出席してまいりました。
美味しい漢方茶や薬膳をいただきながらの講義で、楽しく美味しく学んでまいりました♪
「薬膳」は、
古くから中国にある『薬食同源』
(体によい食材を日頃から食べて健康を保てば、特に薬など必要としないという考え方)
の思想のもとに、発展して伝えられてきているものです。
生まれ持った体質はご両親からいただいたものですが、
その後の体を作っていくものは、食事と睡眠と生活習慣です。
その中でも、体の細胞を作り出す「食べ物」は気をつけたいものですね。
西洋医学でも、食物をカロリーや五大栄養素、ビタミン・ミネラルなどを考えますが、
東洋医学的では、食物を、温・熱(温める性質)、涼・寒(冷やす性質)、平(冷やしも温めもしない性質)に分けて考えます。
また、同じ食べ物でも、調理方法や、加工方法でその性質が変わるとのことです。
例えば、大豆。
大豆は『平』
(平の食品は、常食すると滋養強壮の働きがあります)
ですが、豆乳や豆腐になると『涼・寒』に!
(蛇足ですが、発酵させると『温』に傾くそうですが、納豆は『平』だそうです。)
昔、夏に豆腐ダイエットをしていた学生さんが、
夏の冷房と豆腐の『涼』で胃腸を冷やし、ひどいぎっくり腰を起こしたというエピソードを伺いました。
暑い夏には、少し冷やす食べ物を。
寒い冬には、温める食べ物を食していきたいですが、
現代の私たちは、冷房や冷蔵庫が充実していて、
夏でも体を冷やすので、『涼・寒』の取り過ぎは注意です。
そして、
温・寒それぞれの食物は食べ過ぎると、
冷やす食べ物は、胃痛や下痢を
温める食べ物は、興奮しやすく、でき物ができやすくなる
のでその辺も考慮していきたいものです。
ちなみに、具体的食べ物は、こちら
◎温・熱◎
牛肉、羊肉、鶏肉、生姜、山椒、胡椒、ねぎ、らっきょう、紫蘇、酒など
◎平◎
米、豆類、ゴマ、しいたけ、キノコ類、豚肉、牛乳、玉葱、きゃべつ、じゃがいも、里芋、レモンなど
◎涼・寒◎
茄子、トマト、梨、すいか、きゅうり、冬瓜などの瓜類や柿などの果物類、豆腐、蟹、牡蠣、アサリ、シジミなどの貝類、小麦やあわはやや涼性
季節や体調・体質に合わせて、楽しみながら日々の食事に『温・寒・平』を取り入れて
体にやさしい日々を過ごしたいですね。
ご縁のある皆様が、昨日よりも今日、今日よりも明日を、心身ともに健康で美しくお過ごしいただけますように・・・