先日、「メンタルヘルスと鍼灸」講習会へ行ってまいりました。
その中で、医療法人山口病院精神科部長の奥平智之先生の、「うつ病の病態と治療戦略〜栄養医学的アプローチの有用性について〜」というお話が、面白かったのでご紹介させていただきます。
うつ病と診断されて、どんなに薬を飲んでいても一向に良くならなかった方が、
鉄分やビタミンなどを補給することで症状が良くなっていく方がいらっしゃるという話でした。
うつ病の方は、女性の方が割合的に多く、鉄分不足も女性に多いので、
奥平先生は、そんな鉄欠乏女子を略して、「テケジョ」と名付けていらっしゃいました。
今回は、特に鉄欠乏について少し詳しくお話ししてくださいました。
血液検査で、ヘモグロビンやフェリチン(体内に蓄えられてる鉄の量。普通の採血ではあまり測定されません)が正常でも、鉄欠乏なことって結構あって、見過ごされてることが多いんですって!
これには、びっくりしました!
まず、血液検査が正常範囲でも、鉄欠乏で見られる症状は
精神的症状としては、
①気持ちが不安定、イライラしやすい、キレやすい
②抑うつ気分、やる気が起きない
③睡眠障害
体の症状としては、
①疲れやすい
②胃腸が強くない。少食、食欲低下
③頭痛
④風邪を引きやすい(感染しやすい)
⑤氷などの固いものをかじることを好む
⑥粘膜の代謝障害(歯を磨くだけで出血するとか、口腔内に痛みがある。喉の違和感、胃腸の症状など)
⑦コラーゲンの代謝障害(血管、腱、皮膚が弱くなるので、ぶつけた記憶がないのにアザがある、手の親指側の腱鞘炎になるなど)
⑧色素沈着、シミができやすい
⑨髪の毛が抜けやすい
⑩甲状腺機能の低下
⑪夕方以降足がムズムズする(レストレッグス症候群)
があげられるそうです。
そして、血液検査なくても、鉄欠乏を見抜く方法も教えていただきました!
手の親指の爪をチェックして見てください。
①形:爪のアーチがなく、平坦で薄い
②かたさ:柔らかくて、割れやすい
③色:白っぽくて光沢がない
④温度:指先が冷たい
⑤音:爪を切るときに音がしない
みなさん、当てはまってないですか??
私は、思い当たる項目がいくつかあって、思わず、帰りにサプリを買ってみようかしらと思ってしまいました。笑
もしも、少しでも当てはまる方は、日頃の食事も注意したいですね。
鉄分を多く含む食品は、レバー、卵黄、ほうれん草、小松菜などです。
植物性鉄分(非ヘム鉄)より、動物性鉄分(ヘム鉄)の方が、吸収率は高いです。
他には、「鉄卵」という、お鍋やヤカンに入れる卵型やドラえもん型の鉄商品があるそうです。
それで、お湯を沸かして鉄分補給!!(緑茶を入れる場合は、タンニンが鉄分の吸収を妨げるので注意です♪)
ただ、鉄欠乏の方は、粘膜障害から胃の粘膜も弱っていて、鉄が吸収されにくく胃がもたれる方もいらっしゃいます。
そんな時は、胃腸の働きを調整する鍼灸がオススメです。
ご相談ください♪
ご縁のある皆様が、昨日よりも今日、今日よりも明日を、心身ともに健康で美しくお過ごしいただけますように・・・